裏切りの罪悪感を

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裏切りの罪悪感を

「考えてみろよ。あのカズでさえ、ダルくても高校だけは出とかなきゃって言ってんだぞ?   ……何言ったって、学歴は必要なんだよ。辞めるなら辞めるで、引きこもってないでちゃんと手続きしないと、転学だって難しくなるぞ。まあ俺は、辞めるべきじゃないと思うけどな。  だってそうだろ?   その……元ご親友のナントカ然り、絆のこと好き勝手しといて裏切ったの、流石に罪悪感は持ってると思うわ。けど、絆が学校辞めて視界から居なくなったら、きっとそんな罪悪感薄れて、受験勉強に打ち込んだりしてみるんだよ。  そんなの、俺は許せない。絆が学校辞めて、これまでの努力とかも捨てさせられるのに、しでかした方が、何もなかったみたい目出度く卒業するとか、ありえねえ」  俺は知ってる。  あの学校でそれなりの成績を維持するために、遊んでる陰でちゃんと勉強してたこと。 「ナントカの親が何か言ってきたら、言ってやれよ。挿れたのはそちらの息子で、やる気がなきゃ不可能ですからって。そそのかしたって言いますけど、普通はそそのかされませんって」  絆は俺の言葉に少し怒ったように唇を尖らせた。  けど、俺はわかってる。  怒ってるわけじゃ、ないってこと。
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