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「アナベル? 布団も被らずに寝ると風をひくぞ」
「う? うん」
(寝てた?)
アナベルが起き上がろうとしたところ、ライオネルが急に覆い被さってきた。
「明日はきみを結婚相手、つまり将来の妃として発表する。覚悟はできたか?」
「覚悟……!?」
(そうだ……! 覚悟だ!)
なんとなく、ライオネルと結婚する、お妃様になるとは決めた。だが、覚悟が足りなかった。だから、弱気になって迷ってしまうのだ。
(どうやったら覚悟ができる……?!)
アナベルはライオネルを見つめた。ライオネルはアナベルの頬にそっとキスをして、頬をこすり合わせた。
アナベルは求められているのだ。ライオネルに。そして、アナベル自身も──。
(ここは素直に……!)
アナベルは震える手でライオネルの首元に手を回し、そっとささやいた。
「奪って……。そしたらわたしの覚悟も決まる。あなたについて行くって……!」
「アナベル……?」
ライオネルは頭を上げて、アナベルの顔を見つめた。
「好き……。大好き! ──ライオネル!」
アナベルはライオネルの首に手を回し、力一杯抱きついた──。
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続きはスター特典にて。
※年齢制限あり
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