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プロローグ
春の心地好い陽気と春風に乗ってヒラヒラと舞う桜の花びら
そう、今はキラキラ輝く新学期……
ではなく、入学式や始業式から約2週間が経過した4月半ば。桜は残念ながら既に見る影もない。
高校3年生になって数週間、新しいクラスと言っても面子なんて変わらない。
そう、ここは桜ヶ丘学園。金と権力、容姿が物を言うれっきとした金持ち校だから。
容姿や家柄が最優先、成績なんて二の次のイカれた学校で成績と容姿でゴリ押した俺。
まぁとは言ってもAクラス、1番上に届く訳ではないがAクラスであれレベルは高く選ばれた人間しか入れない為ほとんどの人が去年から持ち越しの同クラだ。
「お、お姉様!おはようございます!!」
「志希様…!今日もお美しい……ッ」
「ふふ、おはよう。あらぁ〜、朝から嬉しいこと言ってくれるじゃない」
朝からよく分からない回想に耽っている内に教室にはほとんどの生徒が揃っている。
ボケっとしてた俺に挨拶してくれる子達に笑顔を見せ挨拶を返す。
……さて、皆の違和感仕事してるよな?
この辺りで自己紹介しておこう。桜ヶ丘学園3年生美化委員長の橘志希です。男です。
ちなみにいうと桜ヶ丘学園は男子校だから女の子は居ない。という訳でお姉様と呼びキャッキャウフフしてるあの子達も立派な高校生男児。
そしてお察しの通り俺はお姉様…もとい、オネェ様である。
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