あの人の子供だ

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あの人の子供だ

私には兄がいる 優しい人だ 兄には、妊娠中だということを告げた 「産むのか?」 「心配かけてごめんなさい」 兄は深いため息をついて、私の肩を抱きしめた 「無理はしないでくれ。とにかくそれだけだ」 「わかってる」 私にはそういうしかなかった でもおかしい…蓮の子だと確信してたのに 周期が合わない!私はその事を兄に相談した 「他に抱かれたりしたのか?」 アキラさん!それなら合点もいく 「兄さん、1人いるの。私その人にも惹かれてて」 そうよ、あの人の子供に違いないわ 「僕が調べてみようか?」 「ううんいいわ、この子は私が立派に育てるから」 「名前だけでも教えてくれないか?」 「アキラ、港アキラって言うの。明るくて向日葵みたいな人よ」 「同じ職場の人?」 「そう」 「とにかく当分は僕の所でいればいいさ」 「ありがとう、兄さん」
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