第一章

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「これが隊長たちだ。まだ色んなやつがいるが、とりあえずな」 「ねぇ、土方さん。僕は反対だけど」 そう言ったのは沖田だった。 チラッと私を見て大きくため息を吐いた。 「だって、この子、女の子でしょ。そんな子を此処に連れてきてどうするわけ?」 周りが一瞬、どよめいた。 私は土方の方を見た。 私のこと、誰にも言ってないの? 「土方さん、女の子連れてきちゃ、流石にまずいでしょ」 「まぁ、俺は最初から見抜いてたけどな」 永倉と原田がそう言う。 女が此処にいたら駄目なの? 私、また一人ぼっち……? 無意識に土方の袖を掴んでいた。 すると土方は私の頭を撫でた。 「問題ねぇ。こいつは強い」 その一言に周りは静まり返った。 その後に聞こえてきたのは笑い声だった。 「君が強い?弱いの間違いじゃなくて?土方さん、ついにボケましたか?」 「……うるさい」 私は小さな声で言った。 そして、土方を見上げた。 「好きにしろ」 私はその一言ですぐ畳を蹴り、一瞬で沖田の目の前にきた。 「馬鹿にするな」 そう言って刀が入ったままの鞘を沖田の首元へ突きつけた。
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