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なにもない
砂、岩、厚い雲、それと私、それ以外何もない
時折厚い雲から差す光があるが
その光は強く、当たった箇所からは煙が上がる
花が咲いていたことがあったが光が全て焼いてしまった
地表に砂まみれのゼリーの様なものが
湧き出してくる場合がある
私はそれを食べて過ごしている
私の足にはトゲの付いたロープのようなものがついている
私はそれを外すことができないことを知っている
私の背には白い花びらのようなものがあり
実はこの花びらであの光から
身を守れるのではないかと考えているが
怖くて試せてはいない
私と同じようなものが近くにいた気がするが
それがいつだったのか思い出すことはできない
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