たまご

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一度眠ると深く深く眠ってしまう いつ眠ったのか覚えていないくらいに あるとき眠りから覚めると 近くに私と同じくらいの大きさのたまごがあった 私は嬉しくなり、微笑んだ 私はこのたまごを知っている たまごが気になって仕方がなく、いつもたまごのそばにいた 話しかけたりもした、もちろん返事はなかった たまごは美しかった ずっと見ていられた 眠ることを忘れるくらいに たまごにヒビが入った いよいよだ 少しずつかけらが落ちていく 小さな穴から何かが出てきそうだ
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