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私は背中の花びらを広げ、ヒナの上に覆いかぶさった
「ジュー、ジジジジ…」
「あああー」
光がずれていく、光の進む方向へ鈍い音と焦げた煙が進んで行く
光が過ぎたあと、花びらが無残に散らばっている
私は力を振り絞って花びらを拾い、ヒナの口元に近づける
「これは花びら、私じゃないよ。
食べて。」
「ごめん、ありがとう」
ヒナは花びらを口に含み、かみしめた
全ての花びらを食べ終えたあとで
「私も食べて欲しい…」
「…ごめん、ハナは食べることはできない…」
「分かってた、ありがとう」
私は力が入らず、足が動かないことから
先ほどの光でツタが切れたことを理解した
ヒナを感じながら、ヒナのそばで命を全うすることに喜びを感じていると
ヒナの体に異変が生じた
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