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真ん中の列の真ん中、ちょうど空いていて座れた。
確かに、見晴らしは良いカナ。
映画の予告が始まり出すと、葵は私の口元にポップコーンを持って来た。
「え、いいよ…」
私が小声で断ると、ダーメと葵は首を振る。
「じゃ、口移しに食べさせるよ?」
耳元で妖艶に囁く葵。
「え…(それはそれで嬉しいけど)ここじゃ、無理…」
「じゃ、それはあとで。今はアーンして?」
葵、やっぱり悪趣味だよ。
私が困るの、そんなに嬉しいの?
すっごく楽しそうに笑ってる。
ハァーと、溜息を吐いた私。
不意打ち…
ダメじゃん…
後ろの人、絶対見てるよ?
私、もう振り向けない…
だって、葵が口移しでポップコーンを私に食べさせたんだもん。
しかも、ちょっと長いよ…
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