(回想)そのチャラ男、悪魔。

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(回想)そのチャラ男、悪魔。

 私、櫻井(さくらい) 優夏(ゆか)。  彼、あのチャラ男、木名瀬(きなせ) (あおい)。  出会いは高2の春。  クラス替えでたまたま同じクラスになった。  葵の第一印象、見た目はすごくタイプだった。  背が高くて、キリッとした奥二重の目。  悪ぶって威圧的な態度でいるくせに、笑った顔があどけなくて笑顔が可愛かった。  勉強は全くしないけど、運動は得意でいつもわちゃわちゃ遊んでた。  あの頃の彼は、遊び仲間も含めてめちゃめちゃモテていたから、いつも自信に満ち溢れていて怖い物知らずだった。  特に彼は来る者は拒まず去る者は追わずで、チャラくて軽くて女なんかアクセサリー程度にしか思ってなかった。  本当に嫌なヤツだった。  たがら、私は彼がキライだった。  見た目は良いのに、けれど中身は最悪。  そして、何故か私にはオレ様でドSで意地悪。  それなのに、たまに優しさを見せてくるからタチが悪い。  私にとっては、悪魔のような男、本当にそうだった。
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