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叫喚
「ふむ、デスゲームですからゲームに名前をつけなくてはいけませんねぇ。それでは、四行禅問と名付けましょう。我ながら洒落たネーミングでしょう?」
くっくっと不気味な笑い声が教室に響く。
僕たち全員は息を呑んだ。
何だそれは、一体どんな問題が……。
「さぁ第一問。
無数に開けた穴から熱い液体を絞り出す。
ざぁざぁと溢れ出すそれを決して無駄にしてはならない。
一糸纏わぬ肢体の頭の先から爪の先まで。
全身にそれを浴びるのは自らの美貌を保ち続けるため」
何だ?
何なんだこの問題は?
僕たちに出す様な問題じゃないだろう!?
でも、何かの本で読んだ気がする。
昔の外国でそんなことをしていた女がいた様な……。
確か、若い女を殺してはその血を浴びて永遠の若さを手に入れようと……。
あぁでも! 名前を思い出せない!
「さぁそれでは愛子さん。答えは分かりますか?」
老人が蛇の様ないやらしい視線を愛子に向けると、愛子は恐怖のあまりがくがくと震えて言葉も出ない。
「し、死体……!?……わ、分からないよこんな怖い問題……」
「そうですか、それでは不正解ですねぇ。ではお伝えした通りに……」
老人は愛子の上に何かを大量に乗せた。
すると、愛子が断末魔のような叫び声を上げる。
「嘘、嘘でしょ……? ぎゃあぁぁぁーーーー!! ひぃっ重い! 重いよぉ!! こんなの無理……耐えられないよぉ!!」
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