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……何だ?
いつも明るいあの愛子があんなに悲鳴をあげるだなんて、一体何を乗せたんだ!?
くそっ! 驚きのあまり眼鏡を落として割ってしまって見えない!
見えないが故に恐怖が増大されていく。
「第二問。
離れ離れになった母と子が久しぶりに再会した。
だが、母は刻み尽くされ肉塊に。
子は陽の光も浴びぬうちに液体になるまで撹拌された。
それらを混ぜ合わせ、燃え盛る炎の上の鉄鍋に放り込んだ」
愛子の悲鳴が響く中、デスゲームは淡々と進行する。
何なんだこの残虐で猟奇的な問題は。
まるで拷問じゃないか。
邪教徒による密教のカニバリズムか何かか!?
「さぁ、郁夫くん。答えは何かなぁ?」
不気味な言葉と裏腹に、老人の顔には笑顔が張り付いていて、それが却って恐怖心を煽る。
「う、うぅ……」
「黙っていては分かりませんねぇ。社会はいつまでもあなたの答えを待ってくれはしませんよぉ?」
語尾を伸ばす独特の癖が苛立ちを募らせる。
郁夫……!
いつあの笑顔が崩れ本性が現れるとも限らないから、何でもいいから答えるんだ!
「不正解。駄目ですねぇ、このままでは全員キツいお仕置きが必要かなぁ?」
くっくっくと笑いながら、老人は愛子の時と同じく何かを郁夫の上に置く。
「ぐあぁぁぁぁぁぁ!! な、何なんだよこれ! こんなことが! こんなことが許されるのかよ!」
どんな時でも弱音を吐いたことがない郁夫の叫び声が狭い教室に虚しくこだました。
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