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「この池の周りには植物がいっぱいあって、枯葉が沈殿、そこに風で巻きあがった土ぼこりが入ると、どろどろになって、何年かに一度は掃除をしなきゃいけなかったんです」
綺麗な魚が泳いでいるね、水もきれいだけれど。
俺はそこからある機械を取り出した。
「これは、中に、サンゴと、ホタテの貝殻が入っているんです、中には、棒が一本、それには羽がついていて、中でくるくる回っていつでもサラサラの状態にしておきます」
ゴミは羽で送られ端に一塊になっている。
「ン?でも中にあるのは砕けるだろ?」
「はい、無くなったら、ここから入れるんです、これだけは人間がしなきゃいけないけど」
「ン?ああそうか、プラスチックはなくなることはないから、これで集めるのか」
「そうなんです、でね、ここは池です、でも海なら潮の満ち引きがあるから回すのに、何のエネルギーもいらないんです」
「海に、囲いのあるものを置いて、これを入れるだけできれいな水が手に入るというわけか」
「飲料水には向かなくても、シャワーぐらいなら十分です」
「そこで、ごみをあつめて売るのか」
「日本も資源のない国です、リサイクルなんて言ってるけど、実際集めたスーパーセントも使えちゃいないんです、海の生き物を守るためにも、人海戦術はなくちゃいけない、働くのが嫌な国民を動かすにも食べ物がなくなることを訴えて行けばいいんです、ごみを拾ったら、その分のお金や、それに代わるものと変えて行けばいい」
そういうことかと王様は、俺を見てこう言った。
俺ぐらい、子供たちも関心を持ってくれるほど勉強ができる環境も整備しないといけないなと言われ、ありがとうと家の中へと入っていかれた。
まあ、精密機器を作っている会社にしたら、お遊びなんだろうけれどもな、さびない、羽はある程度強くなきゃいけない、なんてところは、やっぱり、豊田の会社の力を借りたいところだ。
スマホがなった、戻ってこいと兄ちゃんからだ。俺は急いで家へと戻った。
夜もひっきりなしにお客が来て、みんなが帰ったのは九時を回っていた。
俺たちは勝手にキッチンに入っては軽く食い物をつまんでいたけど、ちびとじいちゃんばあちゃんはある程度のところで引き下がった。
晴彦さんは殿下と一緒に帰られたが、スマホに豊田の事、後でちゃんと聞かせてくれと書かれていたのは、まあ、彼はまじめに取り組んでいるのだろうなと言うのがうかがえた。
さて、これが終われば俺は三年として動かなくてはいけなくなる。来年の一年生は、マーとリオ君と後二人。この先また忙しい一年が待っている。
がんばらなきゃな。
そう思わせてくれる、未来はきっと楽しいから。
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