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第三話 プロジェクト
林と木村は仕事がありますがほかのものは解散になります。
「そうですか、では、二年生と金子君、ちょっと残ってくれますか」
「ちょっとね、ビジネスの話」
「そうですか、では私は一年の二人を送ってきます」
「さすが次期会長」
「魅録君はいい子に引き継ぎできたようですね」
健は立つと鈴木君と竹花さんを送って行った。
「さて、ここからは大人の話だ」
「木村君、あの話はどうなっている?」
「マーシャル諸島のことでしょうか」
「王子はだいぶ本腰を入れ始めたようだな」
「ええ、大国と呼ばれたところからは首を振られたそうです、今手をあげているのは、日本、インド、オーストラリア、インドネシア、ただここは今北朝鮮と中国に借金をしている所なので、期待はしていません。カナダ、チリなどの環太平洋地域です、成功すれば、一番大きな太平洋で漁業高が見込まれるからです」
「売りつけるのは?」
「反対している国と言うか、そうなっているところですよね、自分の国が汚しているなんて見とめたくないわけですから、魚を食べない国は数えるほどしかないのに不思議ですよね」
「ははは、食べない国はない、そうだよな」
「肉は食べなくても魚は食べているところは多いはずなのに、おかしいですよね、だから売りつけるんです」
「鈴木君、お父様からお話は伺っていると思うが、木村君と手を組んでいる佐藤君、彼からの提案、君はどう見るかね?」
「ありだと思いました、何も、家やビルを建てるだけがリゾートではなく、中古を扱う、その提案は大いにありだと思いました。最初大型客船なんてどうするのかと思いましたが、台風なんかで痛手を受けるより、タグボートでも、近くの大きな漁港に停泊させてもらうことができれば、その国も潤う訳ですからね。無くなった島はもう戻ってくることはないでしょうが、そこにまだある島を残すことで最後まで一つの国であったと云事わかってもらえるだけで人はお金を落としてくれるでしょうからね、そうなればプロジェクトは成功なのだとおもいます」
「豊田君の方はどうかね」
「特許は取り付けました、今は、NGOで海の洗濯をしている所との共同開発までこぎつけました、あとは形をどうするかだけで実験が成功すれば、次に移れます」
「ベトナムの海岸沿いで試験的にやっていると聞くが」
「それは、林君のお父さんに尽力していただいています、データー自体はいい結果が出ていますから」
「父からは、大きな海岸沿いに立つ橋の下に設置していて、それもデーターが上がり始めているそうです」
今ベトナムは率先してペットボトルなどの回収をしている、集めると、公共バスなどがタダで乗り放題となるため、あちこちにいけるようになった。そうなると、雇用も増えるわけで、昔のように、ゴミ捨て場に住み着いてごみをあさる人たちが減ってきているというのだ。
「雇用にも結び付くわけですからね、成功すれば十兆円規模と言われて、豊田君の会社は大変なのでは?」
「今はまだです、みんなの力を借りないと、それに保険もかけておかないといけませんからね」
「その辺は長谷川君がいるんだ、何とかなるだろう」
「まあ、失敗はないと思いますからね、そこは経営者にしっかりやってもらえれば本家も喜びます」
戻ってきた健が話しながら席に着いた。
「結城君かそれはそっちかな」
「はい、僕は兄や姉のように後を継ぐことはありませんので」
「それでも君は次を見据えていますからね、我々は期待してますよ」
「それでインドの方は?」
「シルクドソレイユなんかのエンターティーメントを研究していかないといけないということで、今ネバダ州へいっています」
「古典文学だけでは、無理がある、やはりいろんな国から集まるからエンターティナーを広めないといけないんです、日本も負けじと頑張ってほしいですね」
「二十億、回収できそうですか?」
「それ以上のもの、回収して見せます」
「大いに結構、我々も、君たちの動向、見ていますからね」
「若い諸君に期待しています、本日はありがとう」
つがれだー!
車に三人で乗り込むと、体を倒した。
「先にどうなさいますか?」
「亮が先、ラジオ局でいいんだよね」
出は先に向かいます。
三人してスマホの電源を入れた。
「うわー」
急になりだし、三人でもしもしなんて、もう大変だよ。
「じゃな」
「頑張れ」
「聞いてるからな」
笑っておりていった。
「いいのかね、制服」
「いいんじゃね、レアで」
「では次に向かいますね」
お願いします。
品川駅のそばで降りた。
「帰りは、クマさんと一緒になるので」
「では先に帰ります」
「そんじゃね」
おう。
俺は車の中でスーツに着替えてきた、ここからさきは制服じゃまずいからだ。
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