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母が、サラダコーナーでレタスだけをてんこ盛りにして戻ってきた。
「レタスだけ？」
「うん、レタスが美味しいの。この、固いやつがいいんだ」
「ああ、リーフレタスみたいのじゃなくて？」
「最近、こういう固いレタスないんだよ。スーパーに売ってるのも柔らかかったりするし」
「へえ」
そう言いながら、マヨネーズを付けて食べている。葉野菜をもしゃもしゃ食む姿は、うさぎのようであった。
さて、朝食を取りながら、本日のおおよその行程を説明する。
決まっているのは、昼ごはんの店と、かまぼこの店に行くことくらい。
昼食は、昨年K子さんと行ったそば屋のはつ花。かまぼこは鈴廣かまぼこの里。
そば屋が湯本、かまぼこはもう少し先に行った風祭が最寄りとなる。
どちらもホテルと非常に近い。車で行けば5分もかからない。
チェックアウトが10時。当然、先に行くはかまぼこの里だ。
そこで買い物をして――果たして、昼まで時間をつぶせるだろうか？
「お昼は、むしろ遅めの方がいいよね？」
時刻は9時近い。私なんぞ、写真のメニューにプラス、クロワッサンをすでに2つ食べている。絶対、お腹空かない。
「いいよ、遅くて。お腹空かないよ」
祖母もこう言う。
となると、かまぼこだけでは場を持たせられない。
移動時間はかかってしまうが、どこか、他のスポットへ行くべきか？
「まあ……その時になったら考えよう」
今は、この美味しいクロワッサンに集中することにした。
※K子さんと行った際のはつ花。
https://estar.jp/novels/26005864/viewer?page=12
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