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15日の新幹線は使えない。これは確実だ。
選択肢としては、今日中に小倉に向かうか、16日に日程をずらすかの2つだ。
しかし、今日の今日で小倉に行ったとて、泊まるところが見つかるだろうか。あまり現実的ではない気がする。
一応、16日には新幹線も動くらしい。台風が通るのも、15日の午前中だと言う。
ならば、後にずらす方がいいだろうか。
そんなことを考えつつ、まずはM子さんに連絡をする。
15日が(物理的に)行けなくなったこと、しかし私としては何とか行きたいことを伝え、ゆえに日程をずらすことは可能かを尋ねてみた。
『私はOKよ』
ありがてえええ。
一体、私はこの章ですでに何回ありがたいと書いているのだろう。
まあそれは置いておこう。今この時点で、奇跡的に17日分のホテルが1部屋だけ空いていることを確認したのだ。早く取らねば、このやり取りも無駄になってしまう。
新幹線のように、予約変更とはいかない。いったん、今の予約をキャンセルして、改めて取るのだ。私がモタモタしている間に、誰かにかっさらわれたらたまったものではない。
「……ふう」
無事、16日~18日の2泊分を取った。
あとは、新幹線の予約変更をすればよい。時間は同じでいいだろう。
次の電車に7時39分もあるが、もう今さら10分も何も変わらない。私の5時起きは確定しているのだ。
「取れた……」
M子さんに報告して、やっと一息つく。
だが、トラブルはまだ続く。
まさか、新幹線を1本遅らせなくてよかったと思うなんて、この時は当然、気付くはずもなかったのである。
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