いざ北九州へ~1日目はバタバタの小倉編~→23.08.16

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 新横浜を過ぎたあたりで、深川めしを食べた。  なぜこのタイミングか。  新横浜を過ぎたら、次は名古屋まで止まらないからである。  東京から乗って、品川、新横浜まで、隣に人が来るかどうか待ち構えていたのだ。  人が来たら、リュックの置き位置を調整しなければいけないかもしれない。上に置いたキャリーバッグを少し詰めなければいけないかもしれない。  新横浜まで待って、初めてリラックスできるのだ。  ちなみに、東北新幹線の場合は大宮がこれに該当する。  お腹も満たされ、少し眠くなってきた。  ぼんやりと窓の外を見つめながら、自然と眠れるのを待つ。  熱海を過ぎたあたりから、ポツポツと雨が降ってきた。  すぐに大雨になる。窓の上を、張り付いた雨水が何本も走っている。  新幹線が徐行運転を始めた。 「すごい雨だな……」  そんなことを思いながら、徐々に眠気に誘われていく。  名古屋に着くまで、ひと眠りした。  ~*~*~  徐行運転の影響で、名古屋には数分の遅れで到着した。 「まあ、こういうこともあるよな」  とりあえず、M子さんと今日の予定の相談がてら、現在地を報告する。  なんとなく、JRの運行情報を見て、ぎょっとした。  新幹線に限らず在来線もそうだが、各地点にて降雨量を計測するようになっている。  川の近くとか、山のふもととか、橋の上とか、特に大雨で危険を招きやすいところだそう。  一定量を超えると徐行運転、さらに規定値を超えると、運転見合わせとなる。  私の乗っているのぞみ11号から後ろが、運転見合わせになっていた。  原因は、静岡で発生した線状降水帯。  つまり、私の乗る電車が通った時は徐行運転でよかったのが、その後もジャンジャン降ったものだから、とうとう止まってしまったというわけだ。 「次の電車にしなくてよかった……」  とは言え、どこかが遅れると他にも影響するのが電車だ。  のぞみは少しずつ到着時間をずらし、待ち合わせの約束時間に遅れることは確定した。 「まあ、着かないよりマシか」  とりあえず、そう思うことにした。
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