いざ北九州へ~2日目はたっぷり門司&下関編~→23.08.17

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 膨れたお腹を抱えて、いったん部屋に戻って来る。  少し休んだら、温泉に入ろう。  朝の入浴時間は、8:00~9:30。  ぴったり8時に行くと、他のお客さんとかち合わせする可能性がある。  してもいいのだが、何せ狭い浴場なので、なるべくズレた方がいい。  せめて、洗い場を使うタイミングと、湯船に入るタイミングと、出るタイミング、全て被るのは避けたい。  というわけで、歯磨きなどをしつつ、時間を過ごした。顔周りはこれからお風呂なので、後回しだ。 「……」  この頃から、ふと気づく。  朝食時、ジャージを履いてウロウロしていたわけだが、歩く度に股のあたりがヒリヒリしていたのだ。  歩かなければ、何ともない。  いやこれは、間違いなく。  ズボンを脱いで、該当部を目視してみた。 「股ずれ起こしてる……」  瘦せ体形の方には、あまり馴染みのない言葉であろうゆえ、説明しておく。  私のような足の太い人間は、左右の太ももが常に接している状態である。  そこにズボンを履くと、当然股の部分が肌に当たる。  普段は特に困ることもないのだが、諸々条件が整うと、布と肌が擦れてかぶれてしまうのだ。  汗をかいたり、大きく足を動かして歩いた時、あるいは私の場合、ズボンが少し下がってしまった時に、内ももと布に隙間ができた時もそうなる。  逆に、ピッタリ付いている時はよいのだ。擦れないから。  ジーンズや、下にレギンスを履いている時は、ほとんどならない。  今回の場合、新幹線で長時間座っていたため通気性が悪くなったこと、暑くて汗をかいたこと、などが考えられる。 「参ったな……」  ズボンを上までキッチリ上げて、股を挟むように固定して歩けば、ギリギリ痛くない。がしかし、どう見てもトイレを我慢している人だ。  温泉から上がったら、応急処置としてばんそうこうを貼ろう、そうしよう。  モタモタしているうちに、もうすぐ8時半だ。下に降りなければ。
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