いざ北九州へ~3日目は芥子ちゃんとこってりラーメン編~→23.08.18

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 このお店、一押しはつけ麺とのこと。M子さんとそろって、おすすめのつけ麺を頼んだ。 「あ、美味しい!」 「やっぱラーメン(これはつけ麺だけど)って、いいよね」 ↓つけ汁が小鍋に入っているのには、ちゃんと意味がある。a3684301-7eae-445f-abd8-cd839ec4ef42 ↓こういうことさ、はっはー。1af032eb-fd7c-4ca3-85f1-4653f6917dce  あちらこちらで食好き、大食いを恥もなくさらしている私だが、実は食べるスピードは遅い。  ひと口が小さいし、飲み込むのも遅い。  嬉しさあまりに頬張るものの、しばらく無言でむぐむぐしている。  早食い競争は絶対に向かない。オエオエ言う未来が見えている。  大量の食事を豪快に平らげるよりは、エンドレスで食べ続ける牛タイプを想像していただけると、よいかと思う。  よほど食の細い人でない限り、たいてい相手が先に食べ終えてしまうのだ。  今回も例にもれず。先にM子さんがごちそうさまと言った。急がなければいけないのは、本来私のほうなのに。 「そうだ、餃子のテイクアウト、私買ってこようか?」 「頭いい! ありがとう!」  M子さんが席を立つ。その間私は、せっせと〆の雑炊をかきこむ。アツアツだから、やっぱり急いで食べられない。  M子さんが戻ってきた。 「あのね、餃子焼くのに15分かかっちゃうんだって」 「ノー」  これは無理だ。明太子を買って、コインロッカーから荷物を取って――さすがに間に合わない。  なお、冷凍餃子も保冷材がもたないとのことであった。やはり、帰宅まで5時間超は長すぎるか。  冷凍餃子は、溶けたらアウトである。食べたい気持ちはあれど、そこまで危険をおかすつもりはない。餃子に失礼である。  泣く泣く、餃子はあきらめた。何やら、さっきから泣いてばかりのような気もするが、仕方ない。それより、目の前の雑炊を完食せねば。
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