熊野の熊野による、熊野のための熊野詣~24.02.23~

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 さて、伊勢をめぐると当然、熊野古道の伊勢路(伊勢経由ルートの名称である)が、時々目に留まる。  道そのものを見たこともあるし、観光案内として熊野古道の紹介を見ることもある。  そうなると、だ。  俄然、自分の中に住むロマンチストが顔を出してくる。  ああ、ここからさらに歩いて、山を越えて、熊野まで行ったわけだ。かつての人々は。  どうしても、遠くの山々に気持ちが引っ張られる。  目では見えない、もっとその先の山々へ。 ~*~*~ 『くまのほそみち』の伊勢回で、少し熊野に触れている部分があった。  懐かしや、懐かしや。 https://estar.jp/novels/25523683/viewer?page=136 https://estar.jp/novels/25523683/viewer?page=144 ~*~*~  やれ、旅行を控えろだの、飲み会を控えろだの言われたコロナ禍が落ち着き、各地に出かける機会も増えてきた私である。が、大事なことを忘れていた。  そうだ、1人旅がまだだった。  遠方の人に会いに行くことも多かったが、気になる神社仏閣があれば、1人で勝手にホイホイでかけていたものだ。  宮城の松島、広島の厳島神社、岩手の平泉。  このあたりは、完全なるソロ行動だ。  こうして見ると、私の旅の目的って、ほぼ神社か寺だ。  ようし、そろそろこちらも復活させようではないか。  行きたいと思っていて、保留されていた行き先がまだまだあるのだ。  1度行ったところに、再び行くのもよいかもしれない。  しかしまあ、せっかくなら知らない土地を、知った土地にしてみよう。  では、どこがよいか。 ……熊野があるじゃないか。  こういう次第である。
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