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後ろ髪を引かれつつ、滝を後にした。
うん決めた、また来よう。
石段を、うんしょと上っていく。まずい、一気に行けない。
途中止まって、もう1度写真を撮った。
いや、休憩じゃないよ。写真撮りたかっただけよ。
↓資料大事だから、ね。
↓だって、こんな階段がずっと続くんだもの。
鳥居まで戻ってきた。
さて、これからどうするか。
目指すは熊野那智大社、および隣接している那智山青岸渡寺である。
一般的なルートを取るなら、駐車場の方へ向かって坂道を上り、那智大社の参道入口まで向かう。そこからまた、階段をひたすら上るのだ。
「ふむ」
鳥居そばにある、案内図を見た。どうやら、この石段を上っても行けるらしい。こちらは裏ルートで近道となるようだ。
じゃあ、こっち行ってみるか。
今思えば、無理をしてはならないと言ったのは、どこの誰だと問いたくなる。だがまあ、もう過ぎたことなので気にしない。
登り始めてすぐに、これはまずいと思った。
てか、登山靴ほしい。
整備された階段ではない。石がゴツゴツしていて、ところによっては、段差が普通のそれよりずっと高い。えいやと踏ん張って登らないと、体が上に行かない。
私のように、上っていく人はほとんどいなかった。
下って来る人は、ちらほらいる。
大方、参道から那智大社を参拝して、あっちからも帰れるらしいよ、なんて言って下りてきたのだろう。みんな、そろそろと下っている。
すれ違った男女2人組などは、レンタルしたであろう、平安時代の装束を着ていた。よくその服で、この階段下りようと思ったな。ほら、女性の方なんか大変そうじゃんか。
だが、人の心配をしている場合ではない。息は切れて絶え絶え、2月だというのに汗はだらだら。気を抜くとバランスを崩して、よろけそうになる。
おかしいな。今日、登山してる?
↓裏道はこんな感じ。この辺りは、まだ歩きやすい方。
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