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〇星の王子様ミュージアム
せっかく箱根にいるのなら。
私には、どうしても行きたい場所があった。
強羅の少し先、仙石原にある『星の王子さまミュージアム』である。
家族で箱根に来た時にも、何度か訪れている。だから、どういう場所かも知っているし、展示内容だって知っている。
しかし、どうにもここが好きで、行きたくなってしまうのだ。
星の王子さま、という物語をご存じだろうか。作者はサン=テグジュペリというフランスのパイロットなのだが、彼の生い立ちと、それが物語の誕生にどう影響したかを展示、解説しているミュージアムである。
敷地内は、彼の生まれ故郷、フランスの雰囲気や物語の世界観がよく表現されていて、なかなかよい。展示内容はもちろんのこと、この物語にどっぷり浸かれる感じが、私の心に刺さるのだと思う。
それと、ショップのお土産の可愛さにも、おそらく心を持っていかれている。有り余るほどの金を持っていないのが残念だ。
星の王子さまミュージアムには、バスか車で行く。
さて、どうしようか。
ホテルから10分くらい歩いたところに、バス停はある。ただし、直接ミュージアムの最寄りに着くわけではない。途中で、乗り換えが必要だ。
手段はもう1つ。1度小田原に戻り、カーシェアを利用して自分で運転して行く。
これはもう、個々の好みというか、どちらが気分よく行動できるかで選ぶものだろう。
結果、私は自分で運転する方を選んだ。
まず、バスの時刻を考えなければいけない。これが、私にとっては少し面倒くさい。時間があるなら、サッサと自分で運転してしまった方が、楽なのだ。私にとっては。
次に、キャリーバッグがある。これを持ってバスの乗り継ぎや電車を利用するのは、これまた面倒くさい。しかし、面倒くさいしか言わないな、私ってやつは。
と、散々言い並べてきたが、結局これに尽きる。私が箱根の道をドライブしたいのだ。
家族旅行で訪れる際は、いつも車だった。私の中の箱根の思い出と言えば、父の趣味全開の懐かしい音楽をお供に、助手席から見る山道なのだ。
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