熊野の熊野による、熊野のための熊野詣~24.02.25~

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 行きより、帰りの方が短く感じられた。きっと、停まる駅や道のりや、風景を1度知ったからだろう。  再びの熊野市駅に身を乗り出した後は、目を閉じたり開けたり、音楽を聴きつつぼんやりと過ごしていた。 ↓また呼ばれた。今度は上りバージョン。d87ab1da-f5cf-4561-bc6c-cb01df5888f5  眠いのだが、眠くない。よく考えたら、着いたとてまだ名古屋だ。家まではまだ遠い。そう、気も抜けないか。  気が抜けないのは、おそらく新幹線の席をまだ取っていないからだろう。  車窓の景色は、徐々に街並みに変わってくる。  さあ、これからどうしよう。  例によってスマートEXとにらめっこしつつ、考える。  お腹はあまり空いていない。明らかに、朝食バイキングのせいだ。  ひつまぶしなども惹かれるが……うーん、早めに帰りたい気持ちもある。  新幹線に運ばれている間はいい。到着時刻だって、16時や17時に東京駅と言われたら、早いとすら思うだろう。  だが、そこから先が問題なのだ。荷物を引きずって、在来線で戻ること1時間超。その時間と労力から、目を背けてはならない。  結果、13:49発の新幹線を予約した。東京駅には15:24に着く。  17時前には帰宅できるだろう。ゆっくり風呂に入って、美味しいものと一緒に酒を飲んで、ゆっくり休もう。  南紀特急が名古屋に着くのが、12:41だから、およそ1時間。その間に、名古屋で少し買い物でもしよう。  残念だが、お店に食べに行くのは、今回パスとする。なにか軽いものを買って、新幹線で食べるくらいが、ちょうど良さそうだ。  ああ、あと今晩のつまみも、ここで買って行こう。
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