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実は、目的地を違う駐車場に設定していた。間違えたわけではなく、途中でやっぱり違う方にしようと変えたのだ。
ま、同じ道だし行けば途中でわかるでしょ、と思っていた。
思っていたのだが。
「あれ? もう過ぎてないか?」
地図を見ると、明らかであった。
路肩の空いているスペースにいったん停めて、確認してみる。
塩原温泉街に差し掛かる手前、道が分岐して細い通りが伸びていた。かつては細い方がメインストリートで、車の流れをよくするために、後から道路を設けたのだろう。
細い通りが旧国道で、今走っている方が現国道とみた。
ナビで設定した駐車場は国道沿いにあったから、当然そちらに誘導する。だが、私が後から決めた駐車場は、旧道側にあったのだ。
「そういうことね」
何のことはない、私が位置関係をよく把握していなかったのである。
一時停車した位置から、すぐそばに小道が伸びている。
旧道は川沿いを、現国道はさらに少し高い位置を走っている。小道に入って、川に向かって下れば、すぐに旧道に出た。
「おや」
こちら、ほとんど車がいない。
「あれま」
目的の駐車場も、半分以上が空いていた。
車から降りた。
日差しがさんさんと降り注いでいるのは、東京と変わらない。だが、こちらは驚くほど静かで、気持ちよかった。
↓駐車場での写真。これはお昼12時頃に撮ったもの。
時刻はもうすぐ10時50分。どうしようか。
散策をしつつお昼を食べつつ、神社仏閣を回ろうと思っていたのだが。
「お昼、食べるか」
道沿いに並ぶお店は、大体ここから歩いて10分弱。11時オープンに合わせて行くのに、ちょうどいいだろう。
何よりお腹が空いていた。朝ごはん5時半は、いくら何でも早すぎる。
お昼を早めに食べて、早めにホテルに帰って風呂に入って、早めに飲み始めるのだ。そうすれば、早く寝られる。
「なんて健康的な生活!」
気持ちいい自然に囲まれたら、そんな過ごし方も悪くないと思える。
つまり、普段の不規則な生活は都会のせいということで、よろしいだろうか。
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