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入館料は250円、タオルも同じ値段で購入する。
荷物は男女別のコインロッカーに預けていく。スマホなどの貴重品だけを持って、足湯に向かった。
室内型の足湯施設で、ぐるりとドーナツ状になっている。入り口から、右手がぬるめのお湯、左が熱めのお湯。
私は奥まで行かなかったが、どうやら両端は繋がっていないらしい。1回、お湯から上がって、通路を通って行くようだ。
靴下を脱いだだけで、開放感がすごい。靴下のメッシュの跡が、足の甲に残っている。どれだけむくんでいるのか、どれだけ疲れているのか、という話だ。
最初は、熱いお湯に入ろう。しっかり温まって、それからぬるめでのんびりするのがよいと見た。
「熱っ」
思っていたより熱い。
足湯に沿って、これまたベンチがぐるりと据えられている。所々、階段で切れていた。
お湯に浸かり、熱くなったら裸足のまま上がって、上で休むもあり。上をトコトコ歩いて移動するもありだ。ただ、ビシャビシャのままでは、上がらないように。
なお、足湯の中をザブザブ歩いてもよい。ドーナツの内側半分が歩くゾーンで、外側がベンチ。中心には手すりがあって、みんなそれを掴みながら、うんしょうんしょと歩くのだ。
何故か。歩くゾーンには、様々な足つぼ刺激があるからだ。
「……」
酒飲み、大食い、肥満。足つぼには1番向かないタイプの人間である。加えて散策の疲れがたまり、足首から下は盛大にむくんでいる。最高に悪い状態の足裏だ。
まあ、ものは試しということで、恐る恐る歩いてみた。
「うぎ……」
手すりがあってよかった。なかったら、私はここから動けなかったであろう。
動いたとしても、歩幅は限りなく小さいだろう。痛みに耐えるあまり、上半身だけがやたらモイモイ動くという、非常に滑稽な姿になること、請け合いだ。
ダメだ。ぐるりと半周してみようかと思ったが、無理がある。早々にベンチに座り、平和な足湯を堪能することにした。
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