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残りの買い物計画は、芋づる式のように決まっていく。
餃子があるなら、牛角のやみつき塩キャベツを食べない手はない。
しかもヨークベニマルなら、そこらじゅうにあるときた。
これは、キャベツを食べろと言われているようなものだろう。
↓N子と宇都宮餃子と食べた時の、やみつき塩キャベツの話
https://estar.jp/novels/26005864/viewer?page=82&preview=1
ヨークベニマルなら、お酒もコンビニより安く買える。車だから、重い飲料たちも遠慮なく買えるというわけだ。
ご当地スーパーに行くのもまた、旅の醍醐味。
いざ行かん、ヨークベニマルへ。
というわけで、ナビの行き先をヨークベニマル西那須野店に設定した。
道は相変わらず、スムーズだ。あっという間に、塩原を離れていく。
よかったな、塩原。
近くに来ることがあれば、またいつか行きたい。
くねくねした山道はすぐに終わり、直進の道路に差し掛かった。
行きで見た千本松牧場が、今度は左に見える。
チラッと様子をうかがうと、まだお客さんがいるようだった。
本当、動物たちもお疲れさんのご苦労さんである。
塩原を走る国道400号線、実はヨークベニマルも同じ道沿いにある。4号線との交差点の角にある。
塩原では片側1車線の道であったが、街に出ると、中央分離帯あり2車線の、大きな道路になっていた。
車を走らせつつ、ちょっと嫌な予感がしていた。
信号が赤になったので、停まる。急いでナビの地図を操作して、その先を確認する。
だが、地図はチマチマとしか移動しない。そうこうしているうちに、青になってしまった。
くっ……こういうときに限って、ずっと信号が青だ。道の先が見たいのに。
確かに、400号線を真っすぐに南下すれば、ヨークベニマルに着く。それはわかるけどさ――。
『目的地は右手にあります』
言う通り、ヨークベニマルは反対車線の道沿いに姿を現した。
曲がれないわ!
中央分離帯があるのだ、物理的に行けない。
残された道は、直進のみ。
だと思ったよ、こうなる気がしたよ、だから地図の先を見たかったのに。
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