くまのほそみち～その2～

小田原の友人に会いに行く&もちろん箱根も～2日目～→’22.06.18

　続いては、駅弁。

　小田原の駅弁で何が好きかと聞かれると、私はこれ一択。
　まあ、その……海鮮系は自然と選択肢から外れるわけでありまして。

　その名も小田原提灯弁当。
　提灯の形をした二段弁当で、上がおかず、下が鯛めし。

　いつだったか、東日本の駅弁を集めて、投票で1位を決めましょう、みたいな企画をやっていた。

　たまたま八王子駅の改札前を通ったら、その企画をやっていて、エントリーされた駅弁たちがズラリと売っていた。そこで出会ったのが、提灯弁当なのである。

↓こんな感じの2段弁当。

↓裏にはおさるのかごやがえっさほいさしている。可愛い。

↓中身。梅干しがお弁当カップからFly awayしているが、気にしないでほしい。

　この弁当、酒飲みに大変うれしい弁当である。第一に、いろんなおかずが少しずつ入っているところ。これだけでビール2、3本はいける。

　さらに、下のご飯も鯛の旨味たっぷり。飲み終わった後の締めとして食べるもよし、つまみにして食べるもよし。

　量はあまりないので、ガッツリ食べたいと言う人には、少し物足りないかもしれない。反対に、そこまでたくさんは食べられないけど、いろんなものを食べたい人には、ぴったりだと思う。

　この駅弁に、かまぼこを少し足す。ああ、なんて幸せな晩酌だろう。写真を眺めたり、音楽を聴いたり、好きに過ごしながら酒を飲む。

　そろそろ、おしまいにしようか。立ち上がって、やかんでお湯をわかす。最後にインスタントスープでも飲んで、寝よう。

　もう1本だけ、なんて新しい缶を開けていると、やかんが火を止めろとピーピー訴えてきた。

　はいはい、沸きましたね。

　いい具合に仕上がっているのは、私の方だった。どうしてそうなったか、自分でもわからない。酔っぱらいとは、たいていそういうものだ。

　左薬指の、第一関節の表側――つまり、爪のすぐ下あたりを、やかんに押し当ててしまった。