くまのほそみち～その2～

食べるだけの旅、それは終わりのない挑戦

　この時点で、我々は大いなるチャレンジに挑もうとしているわけだが、さらに食のイベントを増やすことになった。

　N子の家に泊まった2日目、5月1日、月曜日の話である。

　私はこれまでに、彼女の家にも、彼女の実家にもお邪魔したことがある。何だかんだ、茨城には行っているのだ。

　その度に、美味しい店に連れて行ってもらっているのだが、まだ制覇はしきれていない。

　その1つ、シュークリームが美味しい店『モルトボーノ』。

「ここ食べてみようか」
「昼食かおやつくらいにね」

「じゃあ、予約しておくよ」
「予約しないと、ダメなの？」

「ダメじゃないと思うけど、昼過ぎたら売り切れちゃうこともあるから、予約しておいた方が確実」
「じゃ、お願いします」

　確実に食べられるに越したことはない。

　それからもう1軒、あの美味しさが忘れられずに、私が希望した店があった。

「アンブロッシェはどうかしら」
　ご夫婦2人で営む居酒屋バル。ここの料理がとにかく美味しいのだ。

　以前N子の家に泊まりに行った時、ここで名物のローストビーフ丼を始め、牛タン弁当、玉子焼きにカニクリームコロッケにアサリの酒蒸しに……しこたま買ってテイクアウトしたことがある。

　また、ここの人たちがサービス精神旺盛で、料理もやたら量が多い。
　見てほしい、この玉子焼きの大きさを。

　画面奥から、カニクリームコロッケ、玉子焼き、あさりの酒蒸し、たたききゅうり、牛タン弁当、ローストビーフ丼。
　お気付きだろうか。一品料理の器が、弁当や丼のサイズなのだ。