食べるだけの旅、それは終わりのない挑戦

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 ローストビーフ丼が美味しい話は、前からN子から聞いていた。だから希望したわけであるが、まあ期待を上回る美味しさであったのだ。  一品料理は夜のみの提供だが、ローストビーフ丼はランチでも食べられる。  なので、アンブロッシェは食べられるか聞いてみたのだが。 「月曜はね、休みなんだよ」  おうふ。  悔しいが、仕方あるまい。また来よう。  何、2時間半もあれば来れるのだ。特急を使えばなんてことない。片道5000円くらいで行けるんだ。  ん? 私の感覚、おかしくなっていないか?  地理的な距離はあるのだが、親友N子の地元だと思うと、心理的な距離は非常に近く感じるのだ。さながら、近所の友達の家にぷらっと寄るような。  全くもって、ぷらっとではないのだが。  そんなわけで、今回アンブロッシェはパスとなった。  その代わり、モルトボーノのシュークリーム、今の時期のメニュー4種類を全て食べてやろうじゃないか。  大丈夫、1つを2人で半分こすれば、実質2個だ。  そう思っていたのだが。  後日、N子から連絡が来た。 「ねえ! アンブロッシェ1日やってるって!」  何と。  であれば、私に選択肢は1つしかない。 「行きたいです」  こうして、2日目の昼食は肉に決定した。  だが、よく考えてみるとだ。  1日目の昼は、食べ放題。夜は餃子を食べる。  翌日の朝は軽めにするとして、昼に肉を食べる。おやつはシュークリーム2個。  これ、大丈夫か?  8割のワクワクと、2割の不安を抱えつつ、当日を迎えた。
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