小田原の友人に会いに行く&もちろん箱根も~1日目~→’22.06.17

7/22
前へ
/281ページ
次へ
「菜名ちゃんもやってみる?」  ぜひに。せっかくなら、私もやってみよう。  熊野菜名〇〇歳、人生初のコイのエサやりである。  手始めに、ポイとコイの上にエサを投げてみる。バチバチとコイが跳ねて、フゴフゴとエサを吸い込んでいく。  なるほど、楽しさがわかった気がする。ここまでわかりやすく反応してくれると、こちらとしても投げがいがあるってものだ。  試しに、今度は池の奥に投げてみた。  おうおう、面白いくらいにそっちへ泳いでいく。  しかし、半分くらいは手前でフゴフゴ言っている。おそらく、この子たちはアホなのだろう。もしくは、冒険しないタイプのどちらかだ。  次はK子さんと一緒になって、コイの口に直接ポイチャレンジをしてみる。  これがなかなか難しい。まず、コイの口が真上を向いているとは限らないからだ。さらに彼らはパクパクするわ、ビチビチ泳ぐわで目標が定まらない。  K子さんは、結構惜しいところまでいっている。しかしLv2にようやく上がったばかりの私は、コイの口に指を近づけるのにさえ、躊躇してしまっていた。  だって、食われそうなんだもん指……。  エイと投げる。コツン。コイの頭に当たった。  あら、失礼。  エサはほかのコイが持っていく。頭にぶつけられたコイは、気付いているのかいないのか、パクパクしているだけ。  なんか、ごめんね。  ここまで食欲に従順なコイたちを見ていると、面白いし少し可愛く見えてくる。  変な顔だけど。  おかげさまで、エサは無事にSold Outとなった。  コイたちも、少しは満たされたのか最初ほどの勢いはない。  ただし、何匹かはまだエサくれとパクパクしていた。 「もうないよ」 「バイバイ」  コイに別れを告げ、我々は隣接している小田原城に向かった。
/281ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加