食べるだけの旅、それは終わりのない挑戦

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食べるだけの旅、それは終わりのない挑戦

 前年のGW後のことだった。 「友達と宇都宮に餃子食べに行ったんだよ」  LINEのビデオ通話。  画面の向こうにいる、大学時代の友人N子の発言である。 「いいなあ、餃子」 「あと小山に、いちごスイーツの食べ放題があってね。すっごい美味しかった」 「いいなあ、食べ放題」 「食べ過ぎて死ぬかと思った」 「ですよね」  そんな会話から、1年近くが経った。  我々は、コロナのアレ以降、定期的に通話をしている。  通称『くまN会』。  実際は、それぞれの本名だが、ここではそう記しておく。 「今度のくまN会、どうする?」 「GWだしねえ。どこか行くもありかしら」 「近場ならね」 「あ、そうだ。――餃子、食べに行く?」  どちらから言いだしたか忘れたが、次回は家を飛びだして栃木に行こうという話になったのだ。 「だったら、あのいちごも食べに行きたい」 「OK、じゃあ行こう」  そんなわけで、GWの栃木行きが決定した。  さて、問題はどういう行程を組んで、それぞれをどこのタイミングで食べるか。  小山のいちごの里は、おやつの時間のスイーツ食べ放題(60分)と、お昼のビュッフェ&いちごスイーツ食べ放題(90分)とがある。  宇都宮の餃子と言えば、有名店がぞろりと店を構えており、その数はざっと見ただけでも10や20ほど。 一体どれを食べたらいいのか、路頭に迷うことは必須と思われる。  さあ、これらのグルメを、どう攻略していくべきか。
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