第2話 天界の執事様のお仕事って大変だ!

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(うう……会いたいよ、イズー……)  恋がこんなにも苦しいものだなんて知らなかった。  一緒にいる時は、あんなにも楽しいのに。  ちょっと離れただけで、こんなにも寂しく切なくなる。  窓の外を見て。  冷たいガラスに手を当てる。  結露がぽたりと手を伝って流れて。  慌てて私は手を引っ込めた。 「冷たい」  そんなのあたりまえ、だよね。  そんなことを考えていたら。 「――ヒヨリさんっ!」  と、懐かしい声が急に部屋に響き渡った。 「イズー?!」  くるりと振り向けば、愛おしい彼の姿。  スーツ姿で、部屋のドアの前にすっと立っている。  私は――思いっきり彼に飛びついた。 「イズー! 会いたかった!」 「ヒヨリさん。僕も会いたかったです!」  ぎゅっと抱きしめられる感触。  温かな体温。  日向の太陽の匂い。  まぎれもなく、これはイズーの匂いだった。
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