第1話 神様につかえる天界の執事様に一目惚れされまして

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「驚かせてしまってすみません。あの後――リリーを天界に連れて帰った後、ちょっと気になって様子を見に行ったら――ヒヨリさん、あなたが墓石の前で倒れられていたもので……ビックリしました」 「あなたが、私をここへ?」 「ええ、そうです。あっ、家の場所はリリーから聞いていたので」 「ちょっと、待って」  何もかも。  すべて、わけがわからなかった。  体に嫌な汗が出てくる。  私は深呼吸をすると、 「あなた、何者?」  と、イズーに慎重に訊ねた。 「執事です」 「いや、だから……」 「普段は神様の執事をしておりまして――下界に降り、いろいろと駆け回って仕事を片付けているんです」 「ええっと……」  何から話せばいいのか、わからなかった。  つまり、その、なんだかな。  早い話が。 「イズー。あなた、人間じゃない……わよね?」 「ええ、そうです」  にっこりと。笑いながら彼は言う。
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