祭りの夜の約束

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「……あれ」   そんなことを思いながらフラフラと歩いていると、いつの間にか知らない場所にいることに気付いた。  祭りの喧騒の音も雑多の匂いもしない。かなり遠くに来てしまったようだ。  「……」  理解が追い付けず、周りを見ることしか出来ない。  そんなはずは無いからだ。いくら周囲を意識せずに歩いていたとしても、急に環境が変わったら流石に気付く。 「……」  何か得体の知れない現象が起きている。    とりあえず祭りの場所に戻ろう。そう思い、僕は来た道を戻ろうと振り返った。  神社があった。  僕はその神社に見覚えがあった。 「……夢に見た神社とそっくりだ」  思わず呟く。  自然と足が神社へ動いた。  知らない場所に迷い込み、夢の中とはいえ知っている場所が現れて安心したのだろう。  何の疑問も抱かず、そこへ向かった。
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