また、書いた。

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 ……そうしてそんな妄想を繰り広げ続けた末。  小学6年生の時だったか、ついに脳内にて、長編二次創作の筋書きが出来上がってしまったのである。  4年生の頃から地道に練り上げ、出来上がったストーリーは、当時の俺にとっては家宝と同じくらいの輝きを放っていた。  ……今思い返してみれば、まあ酷いストーリーではあったが、筋は通っていた。    …………………………………それと、多分だけど。  おそらくその頃の俺は、純粋に創作を楽しんでいたと思う。    自分一人でストーリーを作って、誰かと比べる事もせず、誰かに嫉妬することもせず、ただただ、一人で構想を練っていたのだから。  その物語をどう形にするか、と言われれば、漫画しかなかった。  当時の俺にとっては……というより今の俺にも言える事なのだが、「小説」だなんて怖くて手が出せなかった。  ……まあ、小さい頃から今に至るまで、全くと言っていいほど本を読んでこなかったものだから、その辺に関する自信など全く無かったのだろう。 「インターネット」で投稿するようなことも、その頃の俺にはとても扱えるようなことではなかった。  だからこそ、その二次創作は「没」と名付けられた記憶のゴミ箱へと、いつの間にか捨てられていた。  思い出そうと思えば思い出せるが、そうしなくとも良い代物だと、当時中2だった俺の心はそう結論付けたのだろう。
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