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初デートなのに?
しかもダブルデートなのに?
もうちょっと心を決めてからくるものじゃないのか?
「ここ、どこなんですか?」
「夢香ちゃん、ここは『約束神社』あそこに絵馬があるやん。あの絵馬に2人でした約束を書いたらその約束が叶うんよ。せっかくだから隼人となんか約束してみたらええやん?」
余計なことを…
「何か、約束しませんか?」
夢香が俺の目をまっすぐに見る。
あ、うん。
そうだなぁ。
あ、そうだ。
『ずっと夢香を守り続ける 隼人』
これでどうかな?
夢香に絵馬を見せると今日一番の笑顔を見せた。
「いいんですか?」
「もちろん。夢香ちゃんとなら明るい未来が描ける、そんな気がしたから。これから夢香ちゃんを傷つけようとするものから絶対に守るよ」
「ありがとうございます」
夢香の声が上ずる。
目も鼻も赤い。
なんか急に恥ずかしくなり、夢香の顔を自分の左肩へと押し付け、抱きしめた。
あ、あの~
あ、今日はダブルデートだった。
「いやぁ~暑いねぇ。ほんと熱い熱い。」
弘樹と香苗がにやにやしながら見ていた。
絵馬をかけに行くと、前回の時は見かけなかった巫女装束の女性が箒で掃除をしているようだった。 こんな山奥だけど、神社だから巫女さん、いるよな。
「約束を書かれましたか?絵馬に書かれた約束は必ず叶います。本当に叶えたい約束を書かれましたか?」
「「はい」」
「わかりました。」
絵馬をあいている所にかける。今度こそは叶いますように。
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