2人が本棚に入れています
本棚に追加
2日
体が痛くて、1時間おきに目が覚めるけれど、とても疲れているので起き上がれもしない。
なんとかトイレに行って、また眠る。そして起きる。
外が明るいので5時に一度起きてみた。携帯にメッセージが入っている。
「…翔馬くん」
自分の声がかすれていて驚いてしまった。メッセージを開けるとバイトが立て込んでいて、すぐに返信できなかった謝罪と体調を気遣う言葉の洪水、そして野球観戦はまた別の日に行こうという提案が何回も入っていた。
『翔馬くん、おはよう。メッセージありがとう』
『今、39℃ある』
『早く治るように頑張る』
『大好き。ありがとう』
ここまで打って、疲れてしまった。もう一度体温を測ると39.6℃になっている。解熱剤は効いていないのか、効いていてこの体温なのかよくわからない。喉は焼けるように痛い。
長い一日だった。
少し寝て、寝ていられなくて起きた時に少しずつゼリー飲料を飲む。6時間おきに解熱剤も飲む。解熱剤は差し入れのプリンかアイスと一緒に飲むので、先輩には感謝しかない。お粥も何も喉が痛くて飲め込めないのだ。
夜には37.5℃になっていた。
あれ? 37.5℃の時は服薬していいんだっけ? でも頭が痛いから飲んじゃえーっ。
トイレに行こうとして目が回った。足がガクガクする。ベッドに入ったら息が切れた。
本当に風邪なのかな。本当は肺炎になっていないのかな。不安になる。
『翔馬くん、熱が下がったよ。でも辛い』
メッセージを入れる。返事が来るかもしれない。携帯を握りしめる。
けれど、疲れ果ててそのまま眠ってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!