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花火大会は倫生たちと一緒に向かって、適当な頃合いに別行動を取ることにした。
「一緒に見ようよ」
弟の気持ちだけ受け取る。
「会えなかったらね。その時は連絡するから」
会う気がないのは弟にも分かっただろう。
花火大会で久しぶりに幼馴染に会うのに、私はコンビニにでも行くような服装だ。
一人で見るから浴衣を着る気分になれなかった。それでも、倫生は頷いてきた。
「分かった。そうなったら絶対連絡してよ」
言いながら、弟は子供たちに引っ張られて出店に向かった。
お祭りほどではないけど、店が並んでいるから、子供には興奮する場所だ。
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