お父さんは雀士

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2話 私、美織。小学五年生 史上最強のお父さんを持つごくごく普通の女の子です。 好きな科目は算数。答えがよくわからない曖昧な国語とかより楽しい。漢字覚えるだけとかもつまんないし。 幼稚園児の妹はもう空中逆上がりができるのに私は普通の逆上がりもできない。そんな欠点はあるけどそれを補って勉強はできるよ。 好きな科目は算数って言ったけど算数以外もだいたい100点取れます。好きじゃないだけで。 そんな私のお父さんは知恵だけで生きています。 働くって大変なことだと思ってるのだけど、この間お父さんはお仕事に行く時に。いつもは、じゃあ仕事行ってくるね。と言ってる所を間違えて じゃあ、遊びに行ってくるね。と言いました。 そんな間違えある?しかも気づかないし。お母さんが、いやあなた、確かに遊びかもしんないけど仕事だからね?と言って初めて気付くという。そんなお父さんです。 そのお父さんのやってる仕事。麻雀っていうゲームなんだけど。私、どんなのかやってみた。お父さんに教えてもらって。ルールはまだ把握してないんだけど大まかな感じはわかったよ。これはトランプと同じだね。見えない要素が多いから見えることから予想したり表情から読んだりして勝負する遊び。よくあるトランプゲームの複雑なやつを素敵な柄の駒?を使って遊ぶ。そういうことでしょ。 これは面白い。最近UNOにハマってる私にはきっと大好きになる遊びだと直感した。 ちょっと使う枚数が多すぎるのでまずは4枚で絵合わせの練習をした。これなら妹にも出来る。妹は5歳だけどUNOのルールを完全に把握して遊んでるので私の麻雀に付き合ってくれるようにもなるかもしれない。 私は妹を巻き込んで麻雀を覚えることにしてみた。
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