胸糞注意報

12/18

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
妙な動機と溢れ出る汗に戸惑いながら、俺は震える指で遥の全ての投稿を見ていた。 文字だけの投稿もあったが、そこに書かれていたのは、俺への不満や暴言の数々だった。 『浮気しても許してくれた彼氏チョロすぎw』 『彼氏とのセッ○スつまんない。その点カレなら最高!満足度が全然違う』 『優しいだけの頼りない彼氏より、ちょっとクズ入ったカレの方が惹かれる〜』 『イベント全部彼氏と過ごさなきゃいけないのがダルい。カレと過ごしたいのに〜』 『本気で私がアイツに惚れ直したとでも思ってんのかな?だったら頭弱すぎでしょwあんたなんかに本気で戻るわけないから!金と見栄のためだってw』 気づいたら、俺はスマホの画面に涙を落としていた。 一度落ちたら、無数に溢れ出て来る透明な塊。 画面上でぼんやりと流れて広がっていく。 (嘘だ……こんなの遥じゃない……) 見たくもないけど、嫌でも目に入る二人の性行為の様子。 『やっぱりカレのプレイが最高!』 そんな文字と共に投稿されている。 モザイクも加工もないそのままの2人の裸や顔、声、表情までが写っていた。 (遥のこんな声もこんな表情も…見たことない…) 俺の前では見せなかった遥の色んな面が見えてしまった。 そんな事実に呆然としていると、遥から電話がかかってきた。 俺は事実を知ってしまったことをどうにかして隠そうとしながら、4度目のコールで電話に出た。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加