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しゅるしゅると時空の手が柊の着物の帯、それから腰紐をほどいていく。
柊がその行動を訝しんでいると、あっという間に先程ほどかれたばかりの腰紐で、柊の両手首が拘束されていく。
「主、いったい何をするおつもりですか!?」
ギョッとして、思わず叫んだ柊の口元に、時空の人差し指が押し当てられる。
「柊。」
「っ……!」
ただ名前を呼ばれただけなのに、ビクッと肩がはねた。
当然それは時空にも見えていたようで、彼はニコリと微笑み、自分の上を肌蹴させた。
時空の白く美しい指が、柊の首から鎖骨をツー、と撫でる。
「あ、ああ主…!お戯れが、過ぎます……!!」
「君は本当に学ばないね。
私の言うことは、絶対なのだろう?」
「うっ……、ですが、…ギャァっ!?!
な、っ、どこ触って…!!
んっ、あ、そんなとこ…、汚いか、らっ…ぁんッ……」
一瞬出た色気のない声に、時空はクスリと笑うが、その手の動きをやめることはなく。
既に乱れきっている柊の着物の隙間から、時空はいたずらに柊の後孔に触れた。
「後孔を使うのは、初めてじゃないね?さて、君を躾けたのは、いったい誰なのかな?
……覚えているよね?」
時空が普段出さないような低い声を耳元で囁かれて、こそばゆく感じる。
「……知り、ません…。」
柊が時空の質問に答えられるわけがなかった。
柊は確かに後ろを使ったことがあるが、その時の記憶はすっかりなくなっているのだ。
なぜなら。
それは時空が、柊自身の知らない所で、事を成したからである。
「眠っている君の乱れる様も相当だったけれど……。
やっぱりちゃんと起きているときにやるのが一番だね。」
「や、やる、って、な、なにをでしょう…?」
この期に及んですっとぼけて見せる柊に、時空は恐ろしいくらいに笑みを絶やさずに言い放った。
「柊、一緒に気持ちよくなろうね。」
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