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ノンフィクションを書く
今の私は、「メンヘラ的思考」を治そうと、それなりに頑張っている。
メンヘラでいることが嫌でたまらない時期があった。
でも、まあ、メンヘラだ、仕方がない、だってそうなのだから。
そう周りから見られるのだって嫌だと思っているし、それなりに「普通の人」に擬態して生きていけるようにはなって来たと思っている。
とにかく、いつかメンヘラを脱せたら良いな、と考えつつ、日々を生きている。
私はその後の人生でちょっと色々あり、何冊かの本を書くこととなり、撮影によりインタビューや寄稿させて頂いた文章や写真が雑誌に載った。
とある「事故」の「被災者」になったことで、テレビのドキュメンタリー番組にも出演した。
洗いざらい色々なことを書き、話し、様々な姿を晒した。
その結果が、これだ。
自分の人生にあったことを書くことに、恥を感じなくなってしまった。
笑ってしまうのだけれど、くっだらないことが原因だ。
私にインタビューをした、とあるジャーナリストとの出会いが、何もかものはじまりだった。
問われた言葉に、悲惨な現状を語り「死にたかったです、ずっと」と答えた私を見て、そいつは面白そうに、可笑しそうに、楽しそうに笑った。
「みんなそう言うんだ。残された者たちは、みんなね、君もそう、同じだ」
と。
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