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抱き寄せてキスをしていた篤が、一旦ベッドを降りバッグの中から一枚の紙を取り出した。
「なんかさ。俺たちが一歩進めるきっかけがいつも、りーがぐずぐずいじけるような状況ってどうなんだろうな。
俺はちゃんと考えてタイミングはかっているつもりなのに、りーを安心させるために予定狂わされているよ。」
「これって…」
「そ、婚姻届。2人で書いてあとは、りーのお父さんに書いてもらえれば、すぐ出せるよ。
うちの親父には、挨拶に行った日に書いてもらってあるから。
すぐに出してもいいし、御守りにりーが持っていてもいい。」
「私…あっくんの一番になれる?」
「それは、もうなってるから。安心して飛び込んで来い。」
両手を広げる篤に飛びつく。
梨香子は、自分の居場所は篤の横なんだと、離れなくていいのだと安心した。
これから喧嘩したりする事もあるだろうけれど、梨香子は篤が大好きで、今日の気持ちを忘れなければ大丈夫だ。
いつも不安になった時に引き上げてくれる篤に感謝すると同時にまだまだダメダメな自分だけど篤の役に立てるようになりたいと思う。
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