初日

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日中の繁華街路地裏。 警察のパトカーや関係車両が所狭しと並び、黄色い立ち入り禁止のテープが通路に貼られていた。 路地裏では警察官や検察官が現場検証を行い、遺体の周辺を調べていた。 「鋭利な刃物で頭部を切断か…」 県警のベテラン刑事、鬼塚が3体の遺体と頭部を確認し、検察官から状況を聞いていた。 「鬼塚さん身元の遺体ですが、山本組組員3名だと判明しました。組同士の争いでしょうか?」 「しかし、頭部を切断するにしてはここまでキレイな断面にならないぞ。よくあるのは殺害してから、ノコギリを使うパターンだろうな」 鬼塚よりも若い20代後半の刑事、日和が、疑問の表情を浮かべる。 「普通なら拳銃を使用する」 「わざわざ切断する意味が、分からないですよね。よほど剣術を鍛錬した者なら日本刀一振りで人斬りも可能かと」 日和の振りに鬼塚は鼻息を漏らした。 「今まで例をみないが、それが一番自然な殺人方法だな」 二人の刑事は信じ難い表情を浮かべるが、納得のいく結論だった。 「目撃情報は出てないのか?」 「今のところ、警官達の話しでは目撃情報は出ていません」
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