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「ただいま戻りました!」
「おかえり。なんか、やけに元気そうだわね、疲れたでしょうって労う必要無しって感じ」
軽い足取りで店に入ってきた虎之助の手にはレジ袋。そこから鼻を刺激するソースの香りがプンプンと匂ってきた。
「これおみやげです。月島のたこ焼き。ちょっと冷めちゃったかもしれないけど、これは僕のおごりです」
得意満面の顔で所長・江戸川乱子の鼻先にレジ袋を突き出した。
「あらあ、めずらしい。よっぽどいい仕事ができたみたいね。にしてもなんで月島?」
お茶にしましょうと休憩室に誘いながら、弥生は袋の中から立ち込めるたこ焼きの匂いをクンクンと嗅いだ。
キッチンで手を洗ってきた虎之助がちゃぶ台の前に座るなり、
「月島はゴンスケの相手の住まいがあるんです。それで、相手の女の正体もわかりました」
声を弾ませながらちゃぶ台に置かれたたこ焼きを袋から取り出して箱を広げた。
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