Dead or PURIN.

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 私は、絶対に許さない。大罪を犯した弟を、許さない。  あの日私は見たのだ。    部活帰り。疲れ果てた体で、身を投げるようにしてリビングに入室。  四人家族にしては大きめのソファーには、私の弟がいた。有り余る場所を大胆に使い寝っ転がってテレビなんて観てる。  疲れた体をより疲れさせるこやつが、悔しいが私の弟だ。  深めのため息を、わざと弟に聞こえるようにして吐く。しかし一向に弟は気付かない。気付かないどころか、それを上回る笑い声でかき消してくるもんだから拳の一つも作りたくなる。  だがこのバカは曲がりなりにも弟。手だけは上げてはいけないと自分を抑えつける。  その場にいるもの耐えきれないので、私は癒しを求めて冷蔵庫へ。  開けると、ひんやりとした空気が私の頬を撫でる。目を閉じて心地の良い冷気を感じ、しばらくして自分の目的を思い出し目を開ける。 ——ない。  そこには、なかった。    いやおかしい。昨日買ってきたではないか。覚えている、はっきりと。  自転車でコンビニに行き、好奇心に体を躍らせ、今にも消えてしまいそうな店員に会計を済ませてもらって、心の中で強く生きろよ、と助言をして、家に帰ってすぐに冷蔵庫に入れた。そう、ここに。この、ヨーグルトの隣に。  しかし、そこにはなかった。あるのは、小さな空間のみ。小さいのに、どこまでも果てしなく続いていそうな絶望の空間。    我に返ったのは、頭に衝撃を与えるような甲高い音が聞こえてからだ。そこで改めて、自分は冷蔵庫を長い間開けて絶望に明け暮れていたことに気が付いた。      
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