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胸に溢れた分が、行動に出そうで。
甘くてしっとりしたマフィンを食べながら、社長の横顔を見る。きゅんとする気持ちを、ブラックコーヒーと共に流し込んだ。
私がドレス以外の服がないために、朝食を食べ終えたら家に帰ることにした。社長が貸してくれた、下はスエットのズボンに上はブランドのパーカーという格好で。
社長が車で、アパートまで送ってくれる。アパートの前に着くと、リップ音を立てながら唇にキスされた。
このままもっと、一緒にいたくなる。名残り惜しさを感じながら、社長と別れた。
頭が溶かされたみたいにボーっとする。思った以上に私は、社長が好きだったみたいだ。
「月曜日会社で会おう。で、夜はデートな」
社長の声が耳に残る。枯渇感が増幅した。
月曜日からの仕事は、普段通りを心がけなければならない。
自制心。
社長から借りた服を洗うために、洗濯を回しに行った。
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