幸せの価値観

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「一緒に、一からやり直していきましょう」 「泥舟だぞ」 「泥舟でもお供します」 手を繋いで帰路についた私たちは、その日の夜久々に交わった。 白いベッドの上。社長が私を優しく見つめながら、頭から足の指先までキスを落としていく。 乳房を愛撫され、その頂を舌でくすぐられた。 シーツを濡らす程とろとろになった頃、蜜壺に社長の自身が入り込む。 見つめ合いながら唇を幾度となく重ねる。竿が上から下へゆっくりと上下するから、私の中が社長でいっぱいに広がっていく感覚に侵され、頭がおかしくなりそうだった。 「ああ・・・」 快感のあまり吐息ばかり出る。目の端から一筋の涙がつたうと、社長がそれを舌ですくった。 社長が中で弾けて、私も絶頂した。 次の日の朝、社長が決意を口にする。 「過熱報道が収まり事が落ち着いてきたら、このマンションを売却しようと思う」
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