700人が本棚に入れています
本棚に追加
今は三限目の授業中。今朝まではなんともなかったのに、頭痛がする。
昨日の夜ゲームをやり過ぎたせいか……?
座ってることすら辛くなってきた。このまま机に突っ伏したいが、そんなことをしたら授業中に寝ている奴だと思われるしな……。
「三倉。お前具合悪い……?」
俺の斜め後ろに座っている浅宮が、授業中にも関わらず席を立って声をかけてきた。
「うん……どうだろ……」
頭は痛いし寒気もするが、よくわからない。
「先生っ!」
浅宮が手を上げた。
「三倉、保健室連れていってもいいですか? なんかヤバそうなんで」
浅宮の申し出に教師も「わかった。頼む」と返した。
「三倉。立てるか?」
立とうとして気がついた。かなりフラフラする。浅宮の肩を借りつつ、保健室へ駆け込んだ。
保健室で横になっていたら少し身体が楽になってきた。
でも、気になるのはずっとそばに浅宮がいることだ。
「ありがとう浅宮。授業中だしもう俺ひとりで大丈夫だから」
こんなにずっと浅宮を付き添わせちゃ悪い。
「みっ、三倉、なんか要る? 水でも持ってこようか? 頭冷やすのもう少しもらってこようか? なんか俺にできること……ないかな……」
まったく、教室に戻っていいって言ってるのに……。
「俺は三倉が心配だからそばにいたいけど、三倉的には俺がいたら眠れないか……」
浅宮は寂しそうに微笑んだ。
こんなに心配してくれるなんて、浅宮は友達思いな奴なんだな。
最初のコメントを投稿しよう!