1.熱い視線

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 今は三限目の授業中。今朝まではなんともなかったのに、頭痛がする。  昨日の夜ゲームをやり過ぎたせいか……?  座ってることすら辛くなってきた。このまま机に突っ伏したいが、そんなことをしたら授業中に寝ている奴だと思われるしな……。 「三倉。お前具合悪い……?」  俺の斜め後ろに座っている浅宮が、授業中にも関わらず席を立って声をかけてきた。 「うん……どうだろ……」  頭は痛いし寒気もするが、よくわからない。 「先生っ!」  浅宮が手を上げた。 「三倉、保健室連れていってもいいですか? なんかヤバそうなんで」  浅宮の申し出に教師も「わかった。頼む」と返した。 「三倉。立てるか?」  立とうとして気がついた。かなりフラフラする。浅宮の肩を借りつつ、保健室へ駆け込んだ。  保健室で横になっていたら少し身体が楽になってきた。  でも、気になるのはずっとそばに浅宮がいることだ。 「ありがとう浅宮。授業中だしもう俺ひとりで大丈夫だから」  こんなにずっと浅宮を付き添わせちゃ悪い。 「みっ、三倉、なんか要る? 水でも持ってこようか? 頭冷やすのもう少しもらってこようか? なんか俺にできること……ないかな……」  まったく、教室に戻っていいって言ってるのに……。 「俺は三倉が心配だからそばにいたいけど、三倉的には俺がいたら眠れないか……」  浅宮は寂しそうに微笑んだ。  こんなに心配してくれるなんて、浅宮は友達思いな奴なんだな。
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