1.熱い視線

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1.熱い視線

 浅宮(あさみや)有栖(ありす)のことを好きなんだろうなというのはうっすら気がついていた。  俺と有栖は幼馴染で親友だ。俺はいつも有栖と一緒にいるから、浅宮がチラチラこちらを見てる熱っぽい視線を察していた。  こういうのには昔から慣れている。勉強も運動もできてさらに美形の有栖はいつだって注目の的。有栖と一緒にいるとみんな振り返る。  まぁ、浅宮も校内で有名になるくらい顔の整ってる奴だし、もしふたりが並んだとしたらものすごく絵になるな、なんて考えた。  顔がいいってそれだけで得だよな。
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